2006年05月28日

生命は地下から生まれた?

生命の起源 地球が書いたシナリオ
小学生の頃読んだ科学の漫画ですり込まれた「海は生命の母」という考えを疑いなく受け入れてきた私であったが、最近はこの本に書かれているような考えも出てきているらしい。生命の起源となる有機物は地球の地下で生まれ、いわば生命の母となったのは地球の大地で、海はゆりかご、というところか。

となると、人間が死んで無機物となって土に帰るのは、元の姿に戻るというある意味自然な姿なのかも知れない。

図は本誌の最後の方にある系統図。
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2005年11月14日

乱読日記

風邪状の症状にずっと悩まされ続けている間、行動に制約があったので積読状態であった本をかなりのペースで読みこなした。どうも冒険ものに偏っているが。

西南秘境万里行
中国雲南省の奥地、著者が30年以上前にその界隈を訪ねたときは、山腹にへばりつくような道を進むバス、そしてその先は人民解放軍の援助を受けながら馬や徒歩でしか行けなかった地域に住む少数民族を訪問し、生活などをレポートした記録。地域によっては冬の間の半年間は孤立する集落もあり、必要物資は夏の間に運び込まれるという。取材された彼ら少数民族は今はどのような生活を送っているのであろうか。

信じられない航海
旅行好き、冒険好きなら引き込まれること間違え無し。信じられないと思うが今から30年前にこんなとんでもないことを達成した人がいたと。世界一低いところにある水面=死海と、世界一高いところにある水面=チチカカ湖を6年かけてヨットで帆走した英国ヨットマンが綴った記録。
 死海とチチカカ湖は内陸の湖であり、海とはつながっていないからそこで帆走するためには船を陸送しなければならない。チチカカ湖は当初アマゾン河を上流まで進みそこから陸送することを目論んだものの、アマゾン川を遡上することのあまりの困難さにいったん断念し、船を変更してペルー側から再挑戦し、いざチチカカ湖から海に戻るに際して再び直面した苦労。海の上でのエピソードより、陸でのエピソードの方が分量的には多いが、文章にはその困難さが実際に迫力を持って伝わってくるような勢いがある。

たった二人の大西洋
第二次大戦後、大西洋を水陸両用ジープで横断した破天荒な夫婦の話。その車でパリの地にまで達し、さらに日本にまで来たと言うから驚き。単行本としても出版されていたようだが、あまりにも古くて見つからず、「世界の海洋に挑む」という、30年以上前に編纂された海洋冒険ノンフィクションを集めた本の中にその主要部分が収録されていたものを図書館で発見。
 この本には、タイトルの「たった二人の大西洋」の他に、日本一周するために自作ヨットを製作して航海した日本人大学生の記録、ポリネシア風の船でハワイからフランスをめざしたフランス人の記録、漂流者の生存理論を立案し、ゴムボートに乗って自らが大西洋を漂流することでその理論を実践した科学者の記録、スキューバダイビングの発明者クストーの「沈黙の世界」といった、なかなか興味深いノンフィクションが含まれていたのが、収穫でもあった気がする。

私たちの仲間−結合双生児と多様な身体の未来
いわゆる「シャム双生児」の話だが、彼らを分離することで正常になる、という現在の主流となっていると思われる医学界の考えに、結合双生児側からの視点で考える必要性を問いかけている。
 シャム双生児の語源ともなった、結合双生児はアメリカに移住し、そこでそれぞれが家庭を持ち、22人もの子供を持ち、今も子孫がいるという話や、「自らの意思」で分離を望んだ結合双生児は記録上はイランに生まれた姉妹1例であり、彼女らは不幸にも自ら望んだ分離手術の結果死亡してしまったという話からは、必ずしも結合双生児の分離が彼らの幸せをもたらすものとは限らず、様々な視点からの考えの必要性を示唆してくれる。

シャドウ・ダイバー
海外で盛んな沈没船を潜るいわゆる「レック・ダイバー」の世界と、そのダイバーたちがたまたま見つけた沈没船のUボートの正体を求めて水中に陸上にと動き回る様子を描いたドキュメンタリー(一部筆者の創造による物語部分もあり)。正体を突き止めていく中で当時の米軍の記録のいい加減さまで明らかにしてしまうなんていう余談もある。最初は単なる沈没船と同じように考えいてた主人公たちが、Uボートの正体を探るために調べていく過程で、半世紀前の艦長以下乗組員への敬意を徐々に深めていく様子がうまく描かれている気もする。
 余談だが、この本の中でUボートの情報ソースとして紹介されている、U Boat.netには喜望峰を抜けて日本に回航されたUボートの記録も載っており、そのうち一隻は(日本名:呂500)は舞鶴港で終戦を迎え、1946年に湾内に沈められたという。

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2005年08月04日

Get Creative !

BusinessWeekの8/8-15のDouble Issueは"GET CREATIVE ! How to Build Innovative Companies"という特集。

The Knowledge Economy as we know it is being eclipsed by something new -- call it the Creativity Economy. Even as policymakers and pundits wring their hands over the outsourcing of engineering, software writing, accounting, and myriad other high-tech, high-end service jobs -- not to mention the move of manufacturing to Asia -- U.S. companies are evolving to the next level of economic activity. 続きはこちら

左脳の発想に近いものはどんどん発展途上国の仕事になり、新しいコアコンピタンスは右脳から生み出される創造性である、として、P&GやGEの試み、AppleのiPodとAppleStoreを中心とした戦略、CommodityをExperienceにして、1カップあたり数セントの原価にすぎないコーヒーを10倍以上の商品にしたスターバックスの事例、安かろう悪かろうの格安キャリアの概念を変えたJetBlueの話(JFKの旧TWAターミナルを改装して使うという話が別記事で載っていたりしたが)などが紹介され、また、そんな動きの中でPost Six SigmaのGEの教義という"CENCOR (calibrate, explore, create, organize, and realize)"なんて言葉も紹介されている。
Top 20 Innovative Compaies in the Worldのリストもあり(首位はApple)、その中にはトヨタ、ソニー、サムソンといった日本やアジアの企業も含まれている(今時ソニーを入れるのは日本の現状から見ると違和感あるが、逆にそれはソニーという企業の価値が海外ではまだ落ちてない証拠なのかもしれない)。なぜトヨタが、という考えもあるだろうが、これは、

Quality and manufacturing efficiency are constantly upgraded. Strategic use of advanced technology yields big market advantages in areas such as hybrid cars.

というとおり、絶え間のなく続けられる生産効率の向上の努力と先端技術の戦略的な投入がInnovativeであると評価されたためなのだろう。

元々アメリカの雑誌なのでアメリカの企業が大半を占めるのはやむを得ないのであるが、日本やアジアの企業でもInnovativeなことをやっている企業はたくさんあると思うし、そんな企業の生き様をもっと見てみたいなと思うし、また、自分もそうならなきゃとも思う。今の勤務先の話は横においといて(笑).....。

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2005年07月20日

ある漂流者のはなし

たまたま昼休みに本屋で取って立ち読みしていたら離れられなくなりそのままレジへと行ったこの本「ある漂流者のはなし」。
今から4年前の海の日(2001年7月20日)、漁に出た船のエンジンが故障し、その後37日間漂流して救出された漁師(武智三繁さん)の漂流中のことやそれまでの人生についてを本人への取材を中心にまとめたもの。
漂流体験のすべてを新書一冊で語りきれる訳ではなく、また、筆者が聞き出せなかったようなこともあるとは思うが、武智さんの無理をしない自然体の生き方というものから感じるものは多くあった。

この武智さんが救出直後に語った「人間てなかなか死なないもんだ」という言葉はその年の流行語大賞(語録賞)になっているが、それに加えてこの本の「おわりに」に載っていた「やっぱり人間は一人じゃ生きられない」という言葉も、こういう体験をした人の発する言葉だけに重みを持って感じられた。

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2005年05月28日

再読-「日本語の外へ」(片岡義男)

97年に購入した「日本語の外へ」を改めて読み直してみた。
単行本で650ページになる大作であるが、日本語という日本人にとって最も重要な表現手段から導き出す日本人論は論理的でありかつわかりやすい。著者が5年近くかけて書き下ろした読み応えは、8年たった今でも伝わってくる。現在の中国、韓国、北朝鮮を巡る外交上の問題などはこの本の内容をふまえてもう一度考えてみると、根本原因がよりはっきりと見えて来るとも思う。そして、日本はこの本が書かれた8年前から変わるどころか、よりいっそうおかしな方向に行きつつあることも再認識できる。
私自身にとっても、8年前と環境が変わり、特に英語を日常的に使わざるを得ない環境にあることもあって、この本に書かれたことを自分の立場に置き換えて理解しやすくなっているともいえるかもしれない。

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