-以前のWebサイトの記事をブログに移行-
ある日、Audiから、Audi Driving Experience(以下ADE)の案内なるダイレクトメールが届き、免許とって10数年、自己流の運転手法に少しでも改善ができればと思って参加してみました。ADEはAudi Driving Academyというアウディジャパンが主催するプログラムで、入門編とも言うべきシチュエーション1から氷雪路のドライブ体験までをするシチュエーション6まであり、いずれも普通免許を所有している人であれば、アウディ車のオーナーでなくとも参加可能というドライビングスクールです。詳細はこちらのリンクを参照してください。今回私が参加したのは、入門編のシチュエーション1で、会場は東京プリンスホテルの駐車場。座学、実技を含め3時間のコースで昼食付きで8,000円という、お手軽なコースです。
9時少し前に会場の東京プリンスへ。雨が降ったりやんだりのお天気の中、15人の参加者とインストラクター6名。まずは簡単な座学で、運転上の注意点等の確認を行ってから、3人ずつに分かれての実技に入ります。当日は雨が降っていたため、座学では雨天時の日中でもヘッドライトをつけることの重要性についても説明がありました。私の組は、TTクーペオーナーの方とA4オーナーの方が一緒でした。チーフインストラクターの方によれば、普段はアウディオーナーは半分以下くらいで今日みたいにアウディオーナーが多いのは珍しいと。
実技1 運転姿勢
運転の基本はしっかりとした姿勢から。お尻をしっかりとシートバックに付け、エンジンをかけた状態でブレーキペダルを思いっきり踏んでちょっと膝が曲がる程度、ハンドルを切っても多少肘が曲がる程度にシートバック角度、ハンドル位置を調整。最後にヘッドレストを調整。シートベルトはねじれがないことを確認してバックルにはめ込んだら、上から引っ張って腰の部分のたるみを取る、という感じで基本的なシートポジションの確認をしました。膝を少し曲げたポジションを取るのは、万一の時に膝がまっすぐだと衝撃が吸収できないというからというのもあるそうです。また、ネクタイはシートベルトの上に出しておかないと、いざというときにネクタイに首を絞められるという事態になるそうです。ネクタイを着用して運転することが多い方は注意してください、とのこと。
実技2 ハンドル操作
トレーニングに使われる車はAudi A4 3.0クワトロスポーツ(右ハンドル・オートマ)。まずはスラロームをゆっくりと走りながらハンドル操作の練習。ポイントは「9:15の位置」「送りハンドルはしない」。確かにTTのハンドルも9:15の位置にへこみがあり「ここをホームポジションにしなさい」ということなのでしょうか。
実技3 縦列駐車
縦列駐車の練習。確か教習所で教わった頃は車が動いているときにハンドルを切れ、とのことだが、車の性能も向上したこともあり、きちんと止まってからハンドルを切って動き出す、という流れで良いとのこと(とはいえすでにやっていることだが)。A3に乗っている人は自分の車と同じ感覚で心おきなく練習できるので良い機会だと思います。
実技4 急ブレーキ体験
ABSのヒューズを抜いた状態で30kmからのフルブレーキ体験。路面の左側はゴムマットに洗剤が流されており、ミュー0.4と雪道と同じくらいの状態。ここに30km位でつっこみ、フルブレーキ(ちなみにAudi車の場合ABSのヒューズを抜くとESPも切れます)。ABS無しの場合、ブレーキを踏んだ瞬間に30kmとはいえ強烈にスピンします。その後、ABSを正常に戻して同様にフルブレーキ。ブレーキを蹴飛ばすように踏むと同時にABSが働いている「ガゴガゴガゴ」という反動がペダルに伝わってきます。これに負けずにブレーキを踏み続けるのが短く止まるためのポイント。車はスピンすることなくブレーキを踏む前の姿勢のまま止まりました。
また、 実技2で後席シートベルト着用の重要性を教わったのですが、たかが30kmと体験前は思っていましたが、フルブレーキングの時の力は相当なもので、後席に乗ったときもシートベルトをつける必要性を強く感じました。時速40kmで衝突で停止した場合、体重の30倍くらいの力で前に押し出されるそうなので(体重60kgの人で1.8tもの力になる)、後席の乗員がシートベルトをしてない場合、前席のシートバックも耐えられず、運転席あるいは助手席の乗員を押しつぶしてしまうことにもなりかねないと。リアシートに乗るときも必ずシートベルトを忘れずに。
ESPの実演
右前輪をローラーに乗せられたTTR-FF。ESPを解除したままだと、駆動力がすべて右前輪に伝わってしまうため、いくらアクセルを踏んでもタイヤが空転するのみで発進できません。ESPをオンにすると、駆動力が左前輪にも伝わり、脱出可能に。
エアバッグの動作実演とチャイルドシート取り付け
その後、修了証と協賛会社(ANA, Castrol, Michelin)からのTシャツ、マグカップ等のノベリティパッケージのプレゼントあり、昼食に。昼食後は午後の部の方も一緒になった合同プログラムで、エアバッグが膨張する実演とISO
FIXを利用したチャイルドシートの取り付け方法というのが行われました。エアバッグの実演は実際に国産N社のステアリング内蔵のエアバッグをリモートコントロールでエアバッグを膨張させるもので、実際に膨張するときはものすごい音とともに、煙と火薬のにおいがたちこめました。実際の事故の時はもうパニック状態なのでそんなのは気にならないのではと。
ちなみにエアバッグユニットは製造後14年経過すると交換必要だそうです。アウディ車の場合バイザーにそういう記載があります。
冒頭にも書きましたが、アウディオーナーでなくても参加できるので、たまには自分の運転を基礎から確認するために参加してみるのも良いかと思います。
*記事内容は2003/6時点のものです。